広島県の府中市議会(定員19、欠員1)は16日に開かれた本会議最終日で、旧料亭旅館「恋しき」(同市府中町)を巡る不適切な事務処理手続きなどで市政に混乱を招いたとして提出された、小野申人市長に対する不信任決議案を否決しました。
旧料亭旅館「恋しき」を巡っては、昨年度から始めた飲食事業で、料理人の好みに沿うために食器類約900点の購入費として、750万円を随意契約により支出。費用は工事費として繰り越した財源を流用していました。また、食に関わる事業を巡っての架空請求も新たに発覚しています。
この日、市議会の「市民クラブ」と「COMMONS未来」の2つの会派代表者が不信任決議案を提出。提出した市議は「市行政の最高責任者である市長の政治的、道義的責任は極めて重いものがある」と指摘しました。
不信任決議案は、議員の3分の2以上の出席で、出席議員の4分の3以上の賛成で可決されます。採決の結果、出席議員18人中、賛成7人により否決されました。
小野市長は議会後、報道陣に対して「不適切な予算流用は真摯に受け止め、改めて市民のみなさまに対して、真相究明や信頼回復、今後の対策などの取り組みを進めていく」と述べました。
不適切な事務手続きをめぐっては、22日に市役所の幹部職員らで構成する内部調査チームによる中間報告が予定されています。


































