広島県府中市は11日、国の登録有形文化財で旧料亭旅館「恋しき」(同市府中町)を巡る不適切な事務処理問題を受け、小野申人市長の2026年1月分の給与を50%カットする条例改正案を市議会へ送付しました。16日に上程され、即日採決する予定です。
「恋しき」を巡っては、2024年度から始めた料亭事業で料理人の好みに沿うために食器類約900点を750万円で随意契約により支出。費用は工事費として繰り越した財源を流用していました。
また、料理人を府中市まで送迎する市職員に、特例で旅費を支払うなどし、当初予算で0だった旅費に、115万円を別費用から流用していました。
これらのことが、9月の市議会定例会で議員側より問題視され、2024年度の決算認定が全会一致で不認定となっていました。今回の条例改正案の提案理由として市は決算不認定について市長の管理監督責任を認め、給与を50%減額するとしています。
市長給与はことし4月から市の財政状況悪化を受けて10%の給与カットを行っており、今回の条例改正案はこれに40%を追加して計50%にするもので、可決された場合、市長の1月分の給与は43万円になる予定です。
改正案は16日の市議会定例会の最終日に上程され、即日採決されます。また、22日には内部調査チームによる事務処理問題の中間報告が予定されています。


































