栗林の陰に「幻の守護神プラン」候補に挙がったあの投手
さらに、佐々岡氏が蒔いた種は「守護神」にまで及びます。
――栗林をドラフトで獲ったとき、両方いけるタイプだなと思っていた。やはり、キャンプで見たときに、真っ直ぐは当然ながら、変化球のキレと精度が素晴らしかった。もうこれは抑えだなと。
その時は、誰を抑えにしようかなというのが、僕の2年目のキャンプの課題だったので。先発6人を早く確立したいという気持ちもありながらも、まずは抑えだと。色々考えた中で・・・4~5人は考えましたかね。その中での、栗林でした。

Q ほかに候補者はいたのですか?
――ケムナに、島内。あと、僕が考えていたのは、九里亜蓮。体が丈夫なところ、連投もきくタフさ。思い切っていくなら、九里もありかなと話をしていました。

指揮官として思索を巡らせ、勝利のため最善を尽くした日々。悔やまれるのは新型コロナの影響でした。就任1年目にしてチームテーマに掲げた「一体感」を作ることすら困難に陥ります。
――監督に就任して、秋季練習、そして春のキャンプと順調にきて。広島へ帰ったころからは、コミュニケーションどころか、練習も一緒にできない、なかなかつらい日々が続いたと思う。