オープンの日の中国新聞には、地下1階で今も続く飲食店の名前が並んでいました。


天津飯で有名な「蓬莱」。


ふわっととじられた卵の上のボリュームたっぷりの甘酢あんが人気で、お昼どきには行列ができるほど…。


オープン当時からは代替わりしましたが、今も変わらぬ味が受け継がれています。


ちょうど半世紀前(1972年)、もともと、この場所にあった「広極商店街」を前身としてサンモールは誕生しました。


牧野 睦夫 アナウンサー(1989年当時)
「4月から導入される消費税というのは薄く広くということで、全ての商品・サービスに3%の税金がかかるんです。たとえば、この商品をわたしが買いますと、これにも3%が付きます」

1989年 サンモール 地下1階 イズミ(現ゆめマート)


1980年代は、DCブランド真っ盛りの時代。八丁堀にはファッション専門のウィズワンダーランドが開業し、人気を博していました。


1回目のリニューアル(1986年)では、その「ウィズを超えよう」と、より敷居を低くしたカジュアル路線で大改革しました。


桝本 三千代 社長
「“雑居ビルではなく、雑多な” というのを主張していきたい。おもちゃ箱をひっくり返したって言うんですけど、ひっくり返した中でみなさん、それぞれ感性が違うので、セレクトしていただいて楽しんでもらいたい」


90年代には、ビル・メンテナンスのための2回目のリニューアル(1994年)を経て、わずか3年後、3回目のリニューアル(1997年)を実施。


きっかけとなったのは、広島パルコの存在でした。


桝本 三千代 社長
「競合他店とどう差別化できるかということで、やはり109系(東京・渋谷)をまだ広島はどこもやっていないので、それを立ち上げていこうということで動きました」


2000年前後にはユニクロの出店や音楽メディア専門のHMVなど、一部店舗が大型化します。


一方、街中にあるビルの屋上を舞台にインディーズバンドやファッションなどのコンテストを開催。広島から新しいムーブメントを起こそうと若者文化を応援しました。


桝本 三千代 社長
「メジャーになりたい人たちをどうフォローできるかなと。若者の夢を何か少しでも近づけてあげられたらっていうことで」