いつも介護を応援してくれている知り合いはもちろん、プライベートで訪れた市役所の職員や大学生たちの姿も…。

個展には、近所の人が大切に育てたという大文字草などの花…。それに寺や神社など、景山さんの好きな風景が並びます。

会場には、「介護と共に」というフレーズにひかれ、たまたま立ち寄ったという男性もやってきました。

老老介護している両親をもつ人
「母親の認知症が進んでいて、認知症自体は受け入れるしかないけど、父親がまだあまり受け入れ切れていなくて、しんどい状況」

景山さんは、話にじっと耳を傾けます。

景山 源吾 さん
「たぶん、お父さんにしてみれば、(妻を)ショートステイに入れるというのは罪の意識があるんです。だから、無理せんでいいけえ。そういう人もおったよって伝えて」
新聞を見て個展を知ったという夫婦…。介護の相談のために廿日市から足を運びました。

介護相談のため訪れた人
「もっと主人に前向きになってほしい。(夫が)こんなふうになっているのに、わたしはどういうふうに対応していいか。これで、わたしはちゃんとできているのか…」

景山さんは、介護保険サービスを利用するよう勧めたり、「家族の会」という介護経験者が集まる場所を紹介したりしました。

介護相談のため訪れた人
「家族(介護)の会のことを今、聞いて、わたしはそれを探していたんです。それがちょうど、わたしにはぴったんこで。これを機に、きょうからがんばってみます」
景山 源吾 さん
「お互いにね。(わたしの)18年前みたい」

「やっぱり、こういう機会があって、連絡してきてくださる人がいらっしゃるんだったら、こういうのをだんだん広げていかな、いかんという気がしている。続けられたらいいなと思うんですよね」

会場には、自分が介護をしている妻の絵も…。表情がないときも豊かに感情を見せてくれるときも何枚も描いてきました。

景山 源吾 さん(78)
「結婚して50年以上経っているから。一緒に生活したんだから、最期まで一緒にできればやってあげる。できなかったら、いろんなところにお願いしないといけないかなと…。それでいいかなと思いますね」

― 景山さんは、初めて個展を開いたということですが、今後、介護で悩みを抱えている人とどうやってつながっていけるか、そして、どう助けになっていけるか、模索していくということです。