別名は “オリンピック肺炎” 感染予防策は
青山高治 キャスター
マイコプラズマ肺炎は、発熱や全身の倦怠感、頭痛・せきなどの症状が出ます。患者の多くは若い年齢層で1年を通して報告されています。県全体で一つの医療機関当たりの患者数は2.9人。こちらも全国平均よりも多い数字となっています。
今回は木村さんの病院「広島ハートセンター」で取材させていただきましたが、木村さんは広島県の現状をどのように見ていますか?

広島ハートセンター 木村祐之 院長
昔から “オリンピック肺炎”と呼ばれて、4年に1回、オリンピックの年に流行すると言われている。広島が他県より高いってのはちょっと理由はちょっとよくわかりませんが、だいたい4年ごとに免疫がなくなってきて、流行するっていうのが、この肺炎の特徴です。
中根夕希 キャスター
これって重症化するケースもあるんですか?
木村院長
そうですね、一般的にはですね、若い人のからぜきと熱で最初に病院に行って、カゼって診断されて、実はカゼ薬をもらったけど治らなくて、次に来るとマイコプラズマ肺炎を疑うというのが一般的な流れだと思います。最初からいきなりマイコプラズマ肺炎を疑ってというのはなかなか難しいかもしれないですね。
中根キャスター
季節性とかっていうのはあるんですか?
木村院長
昔は4年に1回、冬にかけて起こるっていうのが、夏のオリンピックがあった年の冬にはやるっていうのがあって、“オリンピック肺炎” といわれるゆえんなんですけど、今はもう年中、比較的起こりやすくなっています。
中根キャスター
これから寒くなって空気も乾燥してくるわけじゃないですか、インフルエンザの流行時期にも入りますけども、感染予防策っていうのはどうすればいいんですか?
木村院長
基本的には、この肺炎はマイコプラズマという細菌が感染するので、“接触感染” 、または “飛沫感染” なので、コロナとかインフルエンザより感染力が強くないので、マスク・手洗いで人のせきを直接浴びて気道に入らない限りは発症しない。
あと、上気道という器官ではなくて、下気道っていう肺の方で肺炎を起こすので、なかなかそこまで到達しない。感染力としてはコロナとかインフルエンザよりも弱いので、あまり恐れすぎないのが大事。かかったとしても抗生物質がかなり効くので診断するのが大事。

青山キャスター
あとは本当にもうコロナのときをわれわれが経験した手洗い・うがい・マスクだったりとか、ああいうことをやっていれば?
木村院長
だいじょうぶです。