去年夏 「処分場の排水を入れない」決断で田んぼは干上がり…

去年8月、雨水だけが頼りの田んぼが干上がってしまい、県内各地から30人の有志が駆けつけ、ため池から水を運ぶという作業に追われました。

ことしも水の状態は改善されていません。竹之内さんは先祖から受け継いできた田んぼでの「減反」を決断し、自宅用以外のコメ作りを全てやめました。

コメ農家 竹之内昇 さん
「ずっと1等(米)ですよ、ずーっと1等。自信を持って農業していましたけどね、残念でなりませんね」

一方、三原市は、今年度から日名内川の水質調査を開始。8月に基準値の4倍を超える値が検出されたことから、翌月、処分場より上流の水を田んぼに引き込む管を設置しました。
岡本幸 記者
「田んぼのすぐ横に流れるように工事が進んでいるコルゲート管の水は、処分場からの排水が混ざらないように、山からの水だけを取水できるように設置されています」
しかし…
コメ農家 吉田憲作 さん
「わし(の田んぼ)は下流、この下流の700メートルだけど、700メートルまでは(この水は)行きませんから」
― つながってない、水路が。
「うちらの水にこれは影響ないです。ダメです」

ことし、この地区の農家12軒のうち3軒は、水を分け合うため減反に踏み切り、吉田さんを含む2軒は水が引けないため、作付けを完全に断念しました。