長年探し求めていた「原本」と対面 原爆投下当日の観測記録を見ると…

その8月6日の原本は、広島地方気象台に残されていました。8月6日を含む1945年の気象観測記録は、他の資料とは別に金庫の棚の奥にまとまった形で保管されていました。これまで外部には公開されていなかったといいます。

江波山気象館 脇阪伯史 学芸員
(気温の観測記録を見ながら)
「ここからが6日の資料。(原爆投下時刻の)午前8時15分くらいにちょっと針が上に振れているような…。そのあと気温がしばらく上がらない状況も見えますけど、それが原爆の爆発による雲で日照がさえぎられた影響なのか…推測の域はでませんが、 そんなこともあったか」

また、風速のデータも、原爆がさく裂した時間の異変を示していました。
江波山気象館 脇阪伯史 学芸員
「午前8時10分すぎにタテに2回ドットが打たれている。かなり垂直に立っているので、ごく短い時間に2回打たれたのは、ごく短い時間に瞬間的に強い風が吹いたことの記録かもしれない」
また、気圧の記録も原爆によって瞬間的な変化が生じた可能性があるといいます。