駅前がどう変わっていくのか 利便性や回遊性など2つの案を検討

現状の東西の往来は、地上のルートのほかに地下のルートがありますが、やはり上り降りの負担は生じてしまいます。福山市では2025年度以降、道路やバス乗降場などの配置を変える予定で、基本計画の策定を進めています。今、残っている案は2つです。
1つ目は、駅前広場の南北に路線バスやタクシー専用の1本の道を通し、そこに乗降場を集中させるものです。それ以外のスペースは広場として活用。憩いのスペースもできるほか、東西への回遊性が増えることが期待されます。

2つ目は、駅前広場を全面的に広場にする案。タクシー乗降場を東側の伏見町に配置します。路線バスの乗降場を天満屋福山店近くに設けます。この案では車道がなく、東西への行き来がしやすくなります。

小林康秀 キャスター
「全面的に広場にする案の場合はバスターミナルを広場の外へ設けなければならないほか、駅周辺の道路幅がせまいことも1つの課題となっています」
この案では、ターミナルを北口に想定しています。
福山駅の利用者たち
― 広場にしようという話があるのですが、どう思いますか?
「いいと思います。もう少し座れる場所がほしい」
「歩きでぐるっと回って反対側に行ったりとか、地下の道を通ったりしているので、広場だったらイベントもできるし、みんな集まれる場所になるのはいいと思います」
小林康秀 キャスター
「福山城のまさにおひざ元にある南口の駅前広場が今後、話し合いによってどのように変わっていくのでしょうか?」

駅前で聞いた人の中には、タクシーやバスの乗り場がどこに移動するのか気になっている、不安に思うという人もいました。
道を1本だけ通す案は、バスやタクシーの乗り降りを、今ある位置からあまり変えなくてよいこと、広場空間もある程度、確保できることもあげられます。ただ、やはり道を横断をしないといけません。

もう1つの案は、バスのターミナルは北口を使うことで、駅からは離れないように工夫していて、広場空間がさらに確保できる。一方でバスターミナルに向かう道が広くないなどの課題もあげられています。
駅前広場のちょうどこの場所にかつてこの位置にあった石垣が再現されています。実は福山駅は、福山城の城郭の中にあるのです。このあたりはお堀の船着き場でした。場所が広ければ、例えばそんなことも将来的には感じられる場所にもなるかもしれません。
今後は2つ目の案の実現可能性を検討し、実証実験を続けながら、案の絞り込みをしていくとみられます。