
昨シーズンまで大瀬良が5年連続で務めてきた “開幕投手” の座は、同期入団の 九里亜蓮 に託されました。
大瀬良大地 投手
「候補的には亜蓮とトコ(床田寛樹)と(森下)暢仁。3人、まずは上がっていただろうと思う。誰がなってもチームとしては文句がない選手たちだと思いますし、昨年・おととしとかの成績もそうですし、今のぼくの状態もそうですし、いろんなところを考えても仕方ないというか、そこの土俵にはまずは立っていないと思っていたので」
チームの顔を象徴する “開幕投手” ―。その座を譲る形となった大瀬良ですが、近年の自身の成績、さらには右ひじの経過もあり、冷静に首脳陣の決断を受け止めました。

2022年 8勝 9敗 防御率4.72
2023年 6勝 11敗 防御率3.61
大瀬良大地 投手
「いろんなことを見てもあまり、そこに希望を抱くというか、ワンチャンスあるかなっていうふうに思ってしまうと、あせりというかそういったものも出てきてしまうし、欲も出てきてしまうので、そこはもう、あきらめてじゃないですけど、本当にひじのことだけに集中していたので。いざ、( “開幕投手” が)決まったときはやっぱり、くやしさはあったんですけどね」

心で受け止めながらも、にじみ出てしまうくやしさ―。しかし、入団から10年、常に横にいた九里が勝ち取った “開幕投手” に大瀬良は新たな感情も芽生えたといいます。

大瀬良大地 投手
「ここ数年はそれこそ数字でいうと、ぼくは負けていますし、そういうところで、よりこれまでとも違った刺激みたいなものはすごく感じているし。今回、“開幕投手” というところを彼が勝ち取ったわけなんですけどね、『見とけよ』と、ぼくもそういう思いにさせてくれています」
その思いは、ともに成長してきた九里も同じでした。