「ずっと前から私の声が聞こえていない」自分で気づけない耳の異常
聞こえが悪くなるこの病気、日常の生活の中で自覚なく症状が悪化することも少なくありません。その理由として高音のみ聞こえなくなるなど、一部の音域のみ聞こえが低下するなど限定的であったり、反対の耳では問題なく音を拾えているため、違和感を感じにくかったりすることなどがあります。

実際に私自身、この突発性難聴がいつ発症したかは定かではありません。当時仕事が多忙な時期で、常にストレスを抱えている状況にありました。どうにか日々の業務をこなす中で、気づけば高音と低温の両方が聞き取りにくくなり、強い耳鳴りが常時続いている状況になっていましたが「疲れているだけ」だとあまり気にしていませんでした。
では、なぜ異常事態だと気づけたのか、それは家族からの言葉でした。
「気づいてる?前からずっと私の声が聞こえていないよ。いくら話しかけても返事がない。無視されているような感じではないけど。テレビの音量も異常なくらい大きくなっているし」
家族いわく、1年近く聞こえていない状況が続いていたといいます。思い返してみると、家庭以外でも、取材中に相手の声が聞こえにくく何度も聞き返すことや、言っていることが理解できないこともあったと気づきました。

職業柄、ボイスレコーダーやカメラで音声を収録しているので、後にそのデータを聞き直して対応していただけに過ぎなかったのだと。