琉球王国を語る貴重な資料の展示です。

国宝に指定されている琉球国王の冠「玉冠」が文化の日にあわせて一般公開されるのを前に、報道陣に公開されました。

「玉冠」は琉球王国時代、国王が重要な儀式で着用していたもので、戦前までは複数あったとされますが、戦争で焼失し現存するのはこの1点のみとなっています。

玉冠の表面には、12本の金筋に当時、貴重だった金、銀、水晶、珊瑚などの7種類の飾玉288個があしらわれているほか、金簪(きんかんざし)には王を象徴する「龍」が刻まれ、琉球王国のかつての繁栄と技術の高さがうかがえます。

また会場には、玉冠とともに着用していた琉球国王の正装で、現存する貴重な2点の「唐衣裳」や、県立芸術大学で保管されている国王の肖像画「御後絵」も展示され、同時に展示するのは、初めてだということです。

伊集守道主任学芸員
「当時の琉球王国の工芸の技術が全て凝縮されたような工芸品になるので、当時の琉球王国の技術者たちの素晴らしいところを衣裳や冠を通して感じて頂ければと思う」

「玉冠」は、3日から15日まで、那覇市歴史博物館で展示されます。