今年は、4年ぶりに盛大に旧盆を行うというお宅も多いのではないでしょうか。
「ウンケージューシー」の準備に追われる与那原町のお宅を取材してきました。

ご先祖様をお迎えし、ご馳走でもてなす習わし、「ウンケージューシー」。
与那原町の瀬底タケ子さん(88)宅では、朝から娘や孫、ひ孫の4世代が集まり、ウンケージューシーの手伝いです。毎年欠かさず、手作りでウンケージューシーを用意するのが瀬底さん宅の伝統です。

三枚肉や人参も入れますが最も欠かせないのが、ひじき。
地元、与那原町の当添で獲れたひじきです。町の特産品でもあるひじきは、臭みがなく、歯ごたえがあり、ジューシーに合うのだそう。

「当添のが一番。おじいも喜ぶ」「しょうゆも入れよう。濃いめに付けた方が出来上りが良い、良いんじゃない?」

タケ子さんのジューシーは長年、地域のハーリーの行事で多くの人にふるまっていた自慢のジューシーです。
地元では、ジューシーと言えばタケ子さん、といわれるほど評判だそう。

瀬底タケ子さん(88)
「子どもたちが食べて喜ぶのがとても好きです。だから皆おいでよ~して、やってます」「孫、ひ孫、婿さん嫁さんみんな集めたら40名います」

炊くこと、およそ1時間。たっぷりのひじきと、ティーアンダーが込められたウンケージューシーの完成です。

「きょうはウンケージューシーと和え物を供えましたので、どうぞ召し上がって下さい」

「美味しいです。かたさも良いくらいだし」
(おばあちゃんのジューシーはどうですか?)
「美味しい、1番」
「ご先祖様がいらっしゃるんだなって感覚はあります。先祖のみなさんも喜んでくれるんじゃないかなと思います」

「こうやって今年1年、元気にみんな過ごしてきたのを見せる機会と、同じように継いでいって同じ味が出せるようにいけたらと思います」

賑やかに幕をあけたことしのお盆。
きょうから3日間、県内各地で旧盆行事が行われます。