皇室に代々受け継がれてきた美術品の中から沖縄ゆかりの品々を集めた特別展が、県立博物館・美術館で始まりました。

きょう(20日・金)始まった「宮内庁三の丸 尚蔵館(しょうぞうかん)収蔵品展」は皇室に伝わる絵画や工芸品に親しんでもらう特別展で、沖縄初開催となります。

沖縄ゆかりの作品が数多く展示され、琉球最後の国王・尚泰(しょうたい)の孫尚昌(しょうしょう)が皇太子時代の昭和天皇に献上した螺鈿(らでん)細工が施された机や、風景画があしらわれた紙や硯(すずり)を入れる箱などが展示されています。このほか十二単(じゅうにひとえ)など皇族の正装をはじめ伝統行事などを伝える画集も目を引きます。

特別展は来月19日まで県立博物館・美術館で開かれています。

【記者MEMO】螺鈿(らでん)とは夜光貝(やこうがい)などの貝の光沢のある部分を薄く切り出して漆器などのに貼り付け紋様を作り出す技法。
琉球王国には『貝摺奉行所(かいずりぶぎょうしょ)』が設けられ、螺鈿などの技法を用いた漆器の製作にあたっていた。