渡久地の「シ二グ」は、旧暦の7月17日から6日間かけておこなわれます。
人手のいる大切な作業が「神酒づくり」。集落では西(いり)と東(あがり)に分かれ、神様へ捧げる濁り酒をつくります。
▼先輩に電話で相談する女性
「みっちゃんおばさん、このお砂糖は、いつ入れるの?どんな?」
「いま入れない?いま入れないって」
「ミキサーをかけながら入れるって。ミキサーをかけながら、お砂糖を加えていくね」
神酒づくりも、細かな手順は口承のため…先輩がいないと大混乱。
▼渡久地区の先輩 金城ちゑ子さん
「そうそうそう。どんどん移してから、最後に水入れて、あとから混ぜるさぁね」
▼出来栄えをチェックする神酒づくりのベテラン 崎原嘉枝さん
「濃ゆい!落ちてこない。砂糖がちょっとほしい」
工程を記録しながら臨んだ今年の作業。教わるのは、作り方だけではありません。
▼知念沙織さん
「西と東でスーブ(勝負)する時に、とろっとしていた方がおいしいってこと?何がおいしい?」
▼神酒づくりのベテラン 平山道子さん
「濃い方が上等。神様に捧げるさ、あっち(西)のものとこっち(東)のもの、同じように捧げるから、こっちがゆるければ、『いったーむん、ゆるさん(あなたたちの神酒は、味が薄い)』って言ってからにさ。だから拝所に持っていくものは濃い方がいい」