▼沖縄国際大学 野添文彬 教授
「特にNMESISの場合は、射程が200kmということで、台湾有事のときに使う場合には与那国島に置かなければいけない。沖縄本島にMLR(=海兵沿岸連隊)は沖縄本島のキャンプハンセンにありますが、そこからでは石垣島や与那国島に持っていくには遠い。一番近い与那国島に置きたいという気持ちが米軍にはあるでしょうし、できればそうでなくても石垣島に置いておきたいというのは、米軍側の狙いにあるのではないかと思っています」
2023年に発足した金武町・キャンプハンセンの「MLR(=海兵沿岸連隊)」。小規模な部隊を離島に分散して展開する機動力が特徴で、既にNMESISやMADISを使った訓練が県内で行われています。
こうしたなか、台湾有事をにらみ、今後は本島だけでなく、より台湾に近い与那国島への展開が考えられると野添教授は指摘します。
また、今回の訓練では、県や地元自治体への説明が、ほかの実施地となる県外の自治体と比べ、1か月も遅れる事態になりました。
▼沖縄国際大学 野添文彬 教授
「地理的に石垣島、与那国島、あるいは沖縄が大事な場所であるとしても、それであるからこそ部隊を配備すると言うことは住民生活に大きな影響を与えるわけですし、住民の不安を高めてしまう、あおることになってしまいますので、やはり綿密な説明は不可欠だと思います」