沖縄県の保健医療介護部は27日、麻しん(はしか)確定患者が、感染可能期間中に兵庫県から石垣島を訪れていたことを公表した。患者は5月17日から19日にかけて石垣市に滞在しており、不特定多数の人との接触があった可能性がある。

県は、この期間中に石垣市内を訪れた人に6月9日までに麻しんが疑われる症状(高熱、咳、発疹など)が出た場合、必ず事前に医療機関に連絡した上で受診するよう呼びかけている。麻しんは感染力が非常に強く、飛沫・接触感染に加えて空気感染もするため、単なる手洗いやマスク着用では予防が難しい特徴がある。

麻しんの症状と予防法

麻しんは感染後約10日の潜伏期間を経て発症する。初期は38℃前後の発熱や咳、鼻水などの風邪に似た症状が現れ、その後発疹が出現する(発疹期)。最終的に発疹は茶色の色素沈着を残して消失し、解熱する(回復期)という経過をたどる。