徳島市が生活困窮者に賞味期限切れの備蓄食品を配っていた問題について、市長は12月23日の定例会見で「相談者への尊厳を欠いた行為であった」と述べました。

 徳島市は、おととし5月からことし12月にかけて、生活保護の受給者やその日の食料に困っていた59人に対し、賞味期限の過ぎたパンやアルファ化米など災害用の備蓄食品を支給。

 その際、「体調が悪くなった場合、自己責任であることを理解しています」という同意書にサインさせていました。

 この問題を受けて遠藤彰良市長は23日の定例会見で、困窮者を助けたいという考えであっても「不適切だった」と述べました。

 (徳島市 遠藤彰良市長)「徳島市としては安全性の確保、それから相談者の尊厳への配慮を著しく欠いた対応であったと思います。無意識の差別があったと言われてもしかたがない」

 現在、賞味期限切れの備蓄食品は配布されていないということです。