去年11月、本島北部を襲った大雨。被災から3か月が経とうとしていますが、集落のほぼ全域が水に浸かった国頭村比地地区には、いまだ被災前の日常が戻らず厳しい生活が続く人たちの姿があります。
▼国頭村比地に住む 大城米子さん(85)
「家は改築したらどうにかできるけど、ああいうのが戻ってこないのが心痛い」
比地地区に住む大城米子さんです。自宅の1階部分が床上浸水しました。
▼国頭村比地に住む 大城米子さん(85)
「家具とかあんなもん、みんなダメさね。アルバムやCD、思い出がいっぱいあるけど、水に浸かった。干しているけど、自分の卒業証書もみんなダメになった」
見せてくれたのは69年前の修了記念写真。水に浸かった影響か、一部破れてしまっています。水没したのはこんなものまで―。
▼国頭村比地に住む 大城米子さん(85)
「思い出をいっぱい書いている。毎日の日課だったから。生活の記録。もう大雨の日から書いていないはず。11月以降はもう書く気にならなかったのかね」
12年間書き続けてきた日記は、11月で途絶えました。
【大城米子さんの日記】
「私も、りささんに起こされなければ、畳と一緒に浮いて流されていたかもしれませんでした」
大雨被害から3か月。生活再建に向けて、この日も障子の張り替え作業が行われていました。
▼国頭村比地に住む 大城米子さん(85)
「また大きい災害が来ないか、いつも心に不安があるけど、それだけ考えると気が滅入るから、前向きに前進しようと思う」
国頭村には、これまで287人のボランティアが駆けつけ100人以上から支援物資が集まりました。