イスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使が19日、世界各国から学生が集まる研究機関・沖縄科学技術大学院大学(通称:OIST)を訪問した際、約40人の学生らがパレスチナの旗を掲げるなどして、イスラエルによるガザ侵攻を糾弾する声を上げました。
▽抗議の声
「イスラエルの人種隔離政策と大量虐殺行為は、ガザ地区からライブ配信され続ける恐ろしい虐殺と破壊がほぼ1年続いた今となっては、誰の目にも明らか」
イスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使は、18日の県庁訪問に続き19日午後、恩納村のOISTを訪問。
イスラエル大使館広報室などによりますとコーヘン大使は、将来的な研究交流の提案などのため、OISTのマルキデス学長と面談したほか、イスラエル人研究生と交流したということです。
一方OISTの学生らで作る有志の団体は、大学院大学や一般市民に向け、イスラエルがガザ地区への攻撃を続けているなかで大使を招くことは「彼が代表する国による人種隔離や虐殺を容認することだ」とする声明を発表しました。
▽日本人学生
「イスラエルの国を代表する外交官がOISTに公式訪問するということは、科学研究をする学術機関としてありえないことだと私たちは憤っていて、その怒りをOISTの当局にも、そして社会の皆さんにも伝えたい」
▽国籍を伏せて参加した学生
「沖縄に長い間住み、沖縄が経験した戦争や非人道的な歴史を学んできた。世界中がイスラエルの非人道的な行為に制裁を求めるなか、OISTが国の代表を招いたのはとてもショック」
また学生らは、“研究交流”を見据えた面談があったことについて憤りを露わにしました。
▽オランダ出身の学生
「頭脳明晰で世界に良い変化をもたらすことができる多くの研究者たちと一緒に仕事できることを望んでOISTに来たのに、OISTが非人道的な行為を続けるイスラエルと関係を築こうとしていることがとても残念」
一般市民を巻き込んだガザ攻撃を続けるイスラエルに対し国際社会の強い批判が向けられるなかでの「公式訪問」に、OISTで学ぶ世界各国に出自を持つ学生らは不安を隠し切れない様子でした。








