ーーー追い込み漁の前日
ー今日の気持ちはどうですか?眠れましたか?
▽赤嶺正次郎さん
「眠れない。睡眠不足になっている。人数が多いって聞いているから」
「先輩たちから、ニーセーター(若者たち)に教えないといかんよと言われたから止めることができなくなっているんですよ」
▽追い込み漁に初めて参加する青年
「先輩たちから代々継いできて、こういうのを絶やさずに守っていければ」
「こういう漁があることを全く知らなかったものですから参加しました」
集まった日は、県内で旧暦の5月4日「ユッカヌヒー」と呼ばれ、漁の安全や豊漁を祝う日の「前日」です。
ユッカヌヒーには各地で「ハーリー(競漕行事)」が行われ、大嶺地区でも、那覇市の指定無形民俗文化財にもなっている「地バーリー(地上で行うハーリー)」がに執り行われます。追い込み漁は、その前日に行うのです。
追い込み漁でとってきた魚で、「地バーリー」にやって来る人たちをもてなすためで、古くからの慣わしだそうです。豊漁を願う行事の前日に漁をするというのも、面白いものです。
瀬長島の舟溜まりを出発してから漁場へと出発。赤嶺さんの誘導で15分ほどで漁場に到着します。