同性カップルに婚姻と同等の関係を認める「パートナーシップ制度」を導入する自治体が全国で増えています。性的マイノリティの人たちが暮らしやすい社会に向けて制度が果たす役割、そして課題について、あるカップルを取材しました。
大分市に住む原田絋希さんとゆうきさん(仮名)は県外で知り合いました。会話をしても、互いに気を遣わずに居心地が良く、自分のことをよく理解してくれると意気投合。しばらくして交際をスタートさせ、もう少しで6年になりますが、戸籍上2人は女性です。
いつか結婚ができて法的に家族として認めてもらいたい
(原田絋希さん)「戸籍上の性別が女性、心は男性寄りの中性でトランスジェンダー」
(ゆうきさん)「私は説明としては女性、好きになる相手の性別は特に気にしない」

原田さんは、生まれた時の戸籍上の性と自分が認識する性が一致しないトランスジェンダーです。「いつかは結婚ができて、法的に家族として認めてもらいたい」と話す2人ですが、原田さんがゆうきさんと婚姻関係を結ぶには性別適合手術を受けて、戸籍を男性に変える必要があるのです。
(原田絋希さん)「同性になるので結婚はできない。手術を受けたら戸籍を変更できるが、そこまでのリスクは負えない」
同性カップルに婚姻と同等の関係を認めて証明書などを交付する「パートナーシップ制度」の導入が全国の自治体に広がっています。県内でもおととし4月に導入を決めた臼杵市を始めとして、豊後大野市・竹田市・日田市・豊後高田市・大分市の6つの市が運用を始めています。
