大分県の支援学校で2016年に重度の知的障害があった女子生徒が給食中にのどをつまらせて死亡しました。事故から7年が経つ中、母親が3日、教職員らに対し再発防止に向けた講演を行い、涙ながらに娘への思いを語りました。

この事故は2016年9月に別府市の県立南石垣支援学校高等部3年生だった林郁香さん(当時17歳)が給食中にのどをつまらせてその後、亡くなったものです。

母親の香織さんが現場の学校で教職員を前に語る

事故から7年となる中、郁香さんの母親、香織さんが3日事故が起こった支援学校を訪れ、教職員ら78人に向けて講演会を開きました。

(郁香さんの母親・香織さん)「(事故の朝)バスの中から私を見ている郁香に手を振ってそれが最後になりました」

郁香さんの母親・林 香織さん

参加者の前で香織さんは当時の事故の状況やその後、娘が亡くなるまでの記憶を涙ながらに語りました。

(香織さん)「言われるがままに病院に向かい、救急処置室の中から聞こえてくる大声と音でただ事ではないと感じました。病院でやっと会えた郁香は呼吸器といろいろなものにつながれ、回復は望めないという説明でした」

なぜ娘が死ななければならなかったのかー 両親は事故原因の調査を求めてきましたが、事故後の大分県や学校側の対応や郁香さんの障害への認識について、嘘の説明をされたとして憤りを感じ不信感を募らせたといいます。