背後からアクセルベタ踏みの音 10m以上飛ばされる「絶対アイツや」

「その友達と(八田容疑者は)知り合いにしては、ちょっと年齢が高すぎるかなと。ちょっとは不審に思った点はありますが、その前後で不審な出来事は全くなかったですね」

「その後犯人は、僕とすれ違って、向こう(商業施設の駐車場内)の方に行きました。車にどう乗ったかなどは、見てないです。普通の一般人だと思って見ていたんで、全然怪しまず、気にも留めず…まさかこんなことになると思わない」

合流した2人は、商業施設から500メートルほど一緒に走行をし、交差点で信号待ちをしていました。

「さっきの犯人について『どうせ変なやつやから気にせんどき』って、会話をひと言ふた言をしながら、(信号を)待っていたら、すごいアクセル踏む(エンジンの)音がした」

「ベタ踏みの音がして、なんやろ?と思って、バイクのミラーで見たら、もうヘッドライトがすぐ近くに迫ってきていて、これやばいと思って、友達にそのことを伝えようとしたんですけど、パッと見た瞬間、目が合った瞬間にもう、後ろから突っ込まれた」

「本当に0.5〜1秒たたないぐらい。気づいてから、一瞬でした」

軽乗用車に追突された2人は、10m以上飛ばされました。

本人は軽傷。友人の男性は病院で死亡が確認されました。

「飛ばされた直後、すごい周りがガヤガヤしているのが聞こえて、もうろうとしながら、もう友達のことを気にかけて、行こうと思ったんですけど、はうことしかできなくて、そこで意識が飛びました。意識が戻った時には救急車の中でした」

「スピードが本当に異常だったんで、もうぶつけられた瞬間に『絶対アイツや』って思いました。そのぐらいなんかもう、殺しに来ているなっていうのはすごい感じました」

「赤信号で止まる車が出すような音じゃないアクセルの踏み方。僕らを見つけた瞬間、踏んだかのような感じで来たのは、すごく覚えています」

八田容疑者は車を現場に放置して逃走。

防犯カメラの映像には、八田容疑者が走って逃げる姿や、街中を裸足で歩きまわり、時折後ろを振り返る様子などが映っています。

現場から約2キロ離れた別府北浜ヨットハーバーでは、事件から2日後に、八田容疑者が脱ぎ捨てた黒いTシャツが発見されていますが、その後の足取りはわかっていません。

大分県警はこれまでのべ2万2千人以上の捜査員を投入し、八田容疑者の行方を追っていますが、有力な手がかりは得られていません。