岩手県山田町の避難所で暮らしていた当時小学5年生の少年は、町の職員になり、いま、能登半島地震の復興支援に携わっています。「15年を生きる」、受け継がれる「恩返し」の気持ちを取材しました。
石川県輪島市の市役所に勤務する岩手県山田町の職員・福士悠太さん(26)です。応援職員として派遣され、能登半島地震で被災した建物の公費解体の事業を担当しています。
福士悠太さん
「恩返しではないですけど、少しでも返せればなという思いで」
震災で山田町は多くの自治体から応援職員の派遣を受けていて、輪島市もその一つです。
震災発生当時、小学校5年生だった福士さんが町の職員を志したのも、震災がきっかけでした。自宅が津波に流され、地域の大沢小学校の避難所で暮らしながら、避難した人たちを励ます学校新聞の制作に携わりました。紙面には多くの支援に感謝する記事も。こうした経験から復興に携わる仕事がしたいと考えるようになりました。
福士さんとともに公費解体の事業を担う端圭一郎さんは、2014年から1年半、山田町役場で勤務しました。今回は応援される立場です。
輪島市役所 端圭一郎さん
「これだけ事務がたくさんありますので、本当に助かりました」
福士悠太さん
「頑張らなきゃなって思います。ますます」
福士さんが輪島市に派遣されて感じたことは、災害によって被害の状況や復興の道筋も異なるということです。
福士悠太さん
「東日本大震災のときは津波が来た区域全部が被災を受けていて、こっちの能登半島の場合だと、残っている家もあれば、被災受けている建物もあるので」
1万2000件を超えた輪島市の公費解体は、離島や道路が開通していないなどの理由で着手できない600件ほどを除いて昨年末に終了。ようやく復興に向けたスタートラインに立ちました。
福士悠太さん
「誇りを忘れずに、絶対復興させてやるっていう思いで東日本(大震災)を経験した人たちは生活していたと思いますし、能登半島で被災した方も同じ気持ちでいると思うので、だからこそ、復興したいっていう思いに自分たちが少しでも力になれるのであれば、なりたいなと」
東日本大震災で傷ついたふるさとの再生を見つめてきた男性は今、恩返しの気持ちを胸に被災地・能登の復興に奮闘しています。
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