水不足となっていた大分県中津市の耶馬渓ダムは、11日までの雨で貯水率が大幅に回復しました。一方で、駅館川水系の農業用ダムは依然貯水率が低いままとなっています。

中津市耶馬渓では11日までの3日間で205ミリの雨が降り、ダムの貯水率が一気に95%台にまで回復しました。中津市では梅雨明け以降の雨不足で、7月29日から節水を呼びかけていて、耶馬渓ダムも貯水率が8月7日に40.7%まで低下し、取水制限が目前の状況でした。

耶馬渓ダム

(中津市・泉隆介課長)「取水制限の直前で改善したということで、今回は良かったと考えておりますが、水は大切な資源ということが十分理解していただいたと思いますので、今後も節水にはご協力いただきたい」

中津市は8月5日に設置した渇水対策本部を解散し、自主節水の呼びかけを解除しました。

一方、宇佐市では7月の1か月降水量が平年の1割しかなく、11日までの3日間で150ミリの雨が降ったことで、直近30日間の合計雨量は平年の9割となりました。

しかし、市内にある2665ヘクタールの水田に農業用水を供給する駅館川水系の日指ダムでは、12日朝の時点で貯水率は40.9%(平年93.2%)、日出生ダムは41.4%(同74.0%)、さらに香下ダムでは28.8%(同88.9%)にとどまっています。

管理する駅館川土地改良区連合は、放流量を最低限にして、引き続き節水を呼びかけることにしています。