大分県日田市からこの秋登場した創作和菓子の話題です。
豆田町にある老舗の「旭饅頭」。栗そば饅頭などの人気商品を揃え、客が絶えない和菓子店が考案したのがこちらの「柿風味比佐津の里(かきふうみひさつのさと)」です。熟したカキと刻んだ干し柿を混ぜた白あんを皮で包んだ秋香る一品です。

(旭饅頭六代目店主・坂本篤さん)「カキの優しい甘みをどう生かすか一番苦心した紅葉に近い色を出してみたらどうかと思い少し赤みをつけててみました」
名前に使用した比佐津は豊後国風土記に登場する女神で日田の語源とされています。
(坂本篤さん)「日田の歴史文化自然をお菓子で表現できないかということで考えて製作に励んでいます。気軽にお茶でも飲んで召し上がってもらいたい」
一方、日田市天瀬町の和菓子店「菓舗田代屋」。こちらの店では四代目の田代啓介さんが菊の花をモチーフにした上生菓子を考案しました。店は2年前の豪雨で浸水被害を受けました。当時、岐阜で和菓子職人をしていた啓介さんは実家に戻ることを決め、去年7月リニューアルオープンしました。田代さんが作る「晩秋菊」は練り切りに切込みを入れて幾重にも花弁が重なる菊を表現しています。

(田代さん)「写真に撮りたいと思ってもらえるようなお菓子にしたい。上生菓子は敷居が高いイメージがあるので若い人により食べてもらいたい」