■妻を呼んで住み続けたい…新たな人生を踏み出す覚悟

今年5月、バーディムさんの申請を受けて出入国在留管理庁が受け入れ先を探しましたが、調整は難航。このとき、全国で初めて民間の社会福祉法人として身元引受人に名乗りをあげたのが太陽の家でした。


(太陽の家理事長付・宮原実乃さん)「太陽の家は取り残される障害者がいないことを目標にしていまして、働いていくことが大切で本人も希望している太陽の家の得意とするところなので働く支援を進めていきたい」

バーディムさんは12日、太陽の家で車の部品を組み立てる作業所を見学しました。9月25日に入国したバーディムさんはすでに滞在ビザや住民票、保険証を取得。今、国民年金や障害者手帳の手続きを進めています。日本語を覚えるまでは翻訳アプリでコミュニケーションをとりながら就労訓練を始めることにしています。

(太陽の家・職業指導員)「(翻訳アプリでのコミュニケーションは)全く問題ないと思います。うちの方にも聴覚障害の方がいらっしゃいますが問題なく対応できる」


近くのスーパーでは日本の商品を購入し食文化にも慣れようとしています。バーディムさんは魚が大好きで、別府市に来てから釣りに出かけることもあるそうです。別府市に妻を呼んで住み続けたいと話すバーディムさん。戦火で祖国を追われ、ようやくたどり着いたこの地で新たな人生を踏み出す覚悟をもっています。


(コバレンコ・バーディムさん)「安全が守られた生活はありがたいですし、みなさんから私に対する敬意を感じます。もっと日本語を勉強して10年以上住み続けたいと思います」