大分県日田市内の商業施設で去年6月、84歳の女性を殺害したとして殺人などの罪に問われた無職・白土正博被告(57)に対し、大分地方裁判所は「通り魔的要素も備え、反省の態度も見られない」として、求刑通り懲役22年の実刑判決を言い渡した。
面識ない女性を背後から刺殺
白髪まじりの白土被告は9日、上下黒色のスエット姿で入廷した。初公判では審理の途中に突然、手を挙げ「横になっていいですか?」と述べる場面もあったが、この日は着席後、傍聴席をキョロキョロと見回し、裁判長による判決言い渡しは、静かに耳を傾けていた。
判決によると、白土被告は去年6月10日午前11時26分ごろ、日田市内の商業施設で、イートインコーナーの椅子に座っていた面識のない女性の背後から、右手に持っていた刃体約9.9センチの果物ナイフで右側頸部を突き刺し、殺害した。
これまでの公判で、被告は「私はやっていません」と一貫して犯行を否認。弁護側も「被告は犯人ではない」と主張し、仮に犯人であったとしても精神障害により責任能力がなかったとして無罪を求めていた。






















