大分県別府市にある太陽の家で、全国で初めてウクライナから聴覚障害のある避難者を直接受け入れています。戦火を逃れ、障害と言語の壁も乗り越えて再出発を目指す男性を取材しました。
■音は聞こえないが爆発の振動が…
大分県別府市にある太陽の家に身を寄せているウクライナ出身のコバレンコ・バーディムさん(50)。日本語を話す訓練を続けていますが、聴覚障害があるため全く音を聞き取ることができません。首都キエフから南西に260キロ離れたヴィーンヌイツャ市で暮らしていたバーディムさんは、ロシアによる侵攻で爆撃に怯える日々が続いたといいます。


(コバレンコ・バーディムさん)「音は聞こえないけど、心臓まで爆発の振動が響きました。気付いて外を見たら煙が上がっていたので急いで逃げました」

妻も聴覚障害があるバーディムさん。祖国を離れ、ポーランドに避難しました。しかし、避難先の環境に耐えきれず妻は娘がいるウクライナに戻り、バーディムさんは日本に避難することを決断しました。

(コバレンコ・バーディムさん)「日本の文化や言語をよく知っていましたしヨーロッパの各地に友人がいたので日本を避難先に選びました」