小学1年生から半年に一度の手術
手術当日の朝、橙吾くんは前日から入院していましたが、風邪の症状があったため、急きょ延期も検討されました。
母・菜絵さん
「『肺炎になる可能性がなきにしもあらずなんですが、どうしますか?』と言われて。家が近かったら『延期します』とすぐ決断できるんですけど…」
悩んだ結果、母親の菜絵さんは手術を受け入れました。以前は手術前に「怖い」と泣いていた橙吾くん。5回目となる手術を前に、「不安は最初はこれぐらい。今はこれぐらい」と手を使って示し、ずいぶん不安が小さくなったことを明かしてくれました。

橙吾くんが小学1年の時から受けている手術は、脊椎の成長を妨げずに側弯を矯正する「グローイングロッド法」と呼ばれる治療法です。脊椎にインプラントを設置し、それを2本のロッドで連結。このロッドは延長できるようになっていて、これを半年に1回程度伸ばしていく方法です。手術は全身麻酔をして処置が行われます。
柳田晴久医師
「1回につき5ミリから1センチぐらい伸ばす治療を行い、成長が頭打ちになったあたりでがっちり固めてしまう手術をする。いま8歳なので、4・5年は少なくとも伸ばしていきたい」
手術時間はおよそ2時間。今回は背中のロッドを6ミリ伸ばしたということです。
母・菜絵さん「お疲れ様がんばったな」
橙吾くん「うん」

手術後2日間は安静にして、その後は経過を診るため1週間程度入院します。
母・菜絵さん
「順調でよかったです。術前・術後の説明も丁寧にしてくださるので安心しています」