“コスト競争”から“開発競争”へ これまでとは異なる発想の船づくり
【住】行政の関わりも重要なのですね?
【平】はい。長崎でもそういった取り組みがなされることに期待したいです。
海に囲まれた日本は、海上輸送なしでは成り立たない国です。
これまでは暗い話が多かった造船業界ですが、今後、“建造が増加”するとともに、『動力エネルギーの変化』『デジタル化』『自動化』の流れの中で、これまでとは異なる発想で様々な船が建造されることになります。
【住】造船業の未来も楽しみですね。
【平】橋本会長がおっしゃっていましたが、これまで造船業では『新規開発』より『コスト競争』に重心が移り、中国や韓国にコスト競争で苦汁をなめ、会社も重工系からオーナー系が中心になってきましたが、再び『開発競争の時代』に突入するということです。
先端技術を取り入れ続けなければ、再び中国や韓国との『コスト競争』に巻き込まれます。
そうした中においては、重工系の研究開発能力やオーナー系の高い生産性を活かし、大学や行政も積極的に関与して『オール長崎』で長崎の造船業が常に世界のトップを走ることができれば、旺盛な需要が見えているだけに造船業の未来は決して暗くはないと思います。