回るときに軸がずれる…

9月3日。本番の舞台のひとつ、諏訪神社で、稽古の仕上がりを試す最後の機会です。

総監督 池上淳一さん:
「最初の一発目 ”よォ”が弱いから怒られる。一つはね。その “よォ”を強く言うとほんとに(声が)出てると感じる」

鯨を曳くのは綱のみ ”押す+引く”の気持ちをいかに合わせるか 

鯨とつながるのは綱のみ。
一箇所で勢いよく動かすには、重心を低く抑え、『鯨を押す力』と『綱で引く力』をうまく合わせなければいけません。

この日は鯨を回すタイミングが合わず、回転する軸がぶれてしまう課題が見つかりました。

「原因は何と思う?」
「ひゅーどーんっていくのに、ひゅー…どーんって感じ」
「止まった感じでどーんといってるから勢いを殺してしまっている」
「当たりがバラバラ」

鯨を『押す力』で重要なのか “尾羽尻(おばち)”と呼ばれる鯨の尾の間に立つ根曳です。鯨の進行方向を細かく調整します。

大橋一功さんは子どものころ大太鼓を担当、今回は2回目の根曳として重要な役割を任されました。

大橋一功さん:
「今までやってきた人よりも、ちょっと歳が上でやるということで、体力面でもうまくやれるか不安は結構ありました。周り前後の人に助けられて今はやれていると思います」

18人の根曳衆が心を一つにして理想の動きを追い求めます。