大石長崎県知事は11日、今年、初めて川棚町の石木ダム建設予定地を訪れ、ダム反対住民と面会しました。
しかし住民との話し合いはできず、住民側からは知事の姿勢に不信感も出始めています。

大石知事が現地を訪れるのは今回で5回目で、できれば反対住民との対話を進めたい思惑もありました。

大石知事:「明けましておめでとうございます。知事の大石です」

しかし急な訪問だったため住民側が揃いませんでした。

ダム反対住民 岩下和雄さん:
「知事、今日は新年の挨拶だけにしてください。話し合いについてはまた場所を変えてみんながいる時にしてください」

石木ダムは必要だとする知事と反対住民との対話は、昨年9月以降途絶えたままとなっています。

訪問後の大石知事:
「県としては“必要性を議論する段階にない”というふうに考えておりますので、そこの“認識の差”をどう整理できるか」

話し合いを求める知事の姿勢に、当初は期待感もあった住民側でしたが、最近の言動には疑問を呈しています。

反対住民 岩永 正さん:
「前といっちょん変わらんですもん。ほんとに。昔とやり方がですね。“必要性の話し合いはせん”と言ってるでしょう。そしたら何を話し合いするとかね」

反対住民 岩本 菊枝さん:
「自分たちは(ダムを)造る方の話をさすけんが一緒なんですよ。聞かれんとですよ。こっちはね止めて欲しい話だからね」

住民との話し合いでダム問題の解決を図りたいとしている大石知事ですが、面会を重ねても“話し合いの場”を設けるまでには至りませんでした。