2026年用の年賀状商戦で、"ある異変"が起きている。文具店や売り場で「年賀状じまい」を伝えるための専用グッズが、異例の品薄となっているのだ。さらにこの動きを逆手に取ったムーブメントが、新しい年始の挨拶として広がる兆しを見せている。
加速する“年賀状離れ”

「年賀状を卒業したい」そう考える人が増えている。
ことしの発行枚数は全国で7億5000万枚と去年のおよそ7割に減少し、ピークだった2003年の44億5936万枚のわずか17%にまで減った。
SNSの普及などと並び要因のひとつとされているのが、2024年10月1日に実施された郵便料金の大幅値上げだ。
通常はがき:63円 → 85円へ(22円アップ)
たとえば100枚出す家庭なら、コストは6,300円から8,500円へと跳ね上がる。この負担増が、迷っていた人々の背中を押した形になっているとみられる。
「じまい」グッズが手に入らない?

長崎市にある「長崎ロフト」では、「年賀状じまい」関連のグッズが人気を集めている。 「今年で失礼させていただきます」といった文言が入ったはがきやシール、スタンプなどを取り扱っているほか、ロフトのネットストアでも54種類の関連商品が並ぶ。
担当者によると、9月下旬ごろから商品は店頭に並び始めたが、11月上旬の時点ですでに品薄となっているものもあるという。年賀状自体は発行枚数が激減している一方で、「やめるための道具」に注文が殺到するという、なんとも皮肉な現象が起きているのだ。








