2016年以来の大規模流行

【質問】
今年、流行している要因として考えられていることはなんでしょうか?

【回答】
マイコプラズマ肺炎はおよそ3~7年毎に流行を繰り返してきました。今年は2016以来の大規模な流行となっています。

要因の1つに、コロナ感染症のパンデミック対策に伴って、マイコプラズマに対する抗体を有している人が減少してることが考えられます。また、現在流行しているマイコプラズマ肺炎は、新型コロナ感染症拡大以前とは異なるタイプの株が主流となっていることも大きな要因ではないかと指摘されています。

発熱や全身の倦怠感、頭痛、咳(痰を伴うことが少ない乾いた咳)などの症状がみられ、熱が下がっても咳が長期間続くのが特徴的です。

【マイコプラズマ肺炎】
- 主な症状:発熱、長引く乾いた咳、全身倦怠感、頭痛
- 感染経路:飛沫感染、接触感染
- 特徴:検査で陰性でも感染の可能性

感染対策のポイント

【質問】
改めて、今できる対策を教えてください

【回答】
マイコプラズマ肺炎に特異的な対策はありません。飛沫感染と接触感染によって広がりますので、アルコールによる手指消毒や石けん水による手洗い、マスク着用、咳が出る際には咳エチケットを遵守することがあげられます。

感染者が家族内などにいる場合、タオルの共有を避けるなどの対策も必要です。マイコプラズマは短時間曝露による感染の可能性は低く、濃厚接触によって感染が広がることが多いと考えられます。保育園、幼稚園、学校や高齢者施設、あるいは家庭内で感染伝播が起こりますので、注意が必要です。

【感染対策】
- 手指消毒、手洗い
- マスク着用
- 咳エチケット
- タオルの共有を避ける

検査が陰性でも症状が続く場合、感染している可能性を考え周囲にうつさない対策を心がける必要があります。症状が出てから4~6週間は保菌状態が続くとされています。手洗いやマスク着用などの基本的な感染対策の継続が求められます。