長崎県教育委員会は、学校の備品などを予算残金を確認せずに勝手に業者へ発注し、支払い遅延金を発生させた事務職員2人を戒告処分にしたと発表しました。

戒告処分を受けたのは長崎市立の小学校に勤める30歳の男性事務職員と別の小学校に勤める34歳の男性事務主査です。

県によりますと30歳の事務職員はコピー用紙やファイル、電子ピアノなどの学校の備品を、必要な校長の決裁や市への施行伺を行うことなく、また予算の残金を確認することなく勝手に業者に発注・納品させ、支払いができなくなり、昨年度4業者に対し29件合計およそ164万円の支払い遅延を起こし、9800円の遅延金を発生させたということです。

34歳の男性事務主査も同様の不適正な事務処理を行い、昨年度6業者に対し9件およそ81万8千円の支払遅延を起こし、6600円の遅延金を発生させたということです。

長崎市では事務処理について、請求日から2週間以内の支払いを規定していますが、30歳の事務職員は処理期限が過ぎた請求書を廃棄し、業者に日付を書き換えた請求書の再発行を頼んでいたということです。

2人はそれぞれ、公金を扱うことに対する甘い考えや業務怠慢から業者への勝手な発注や支払い遅延を常態化させていたということで、県教委は「教職員としての自覚に著しくかける行為」などとして10日付で2人を戒告の懲戒処分としました。