大雪のように降った「大量の灰」
「こんにちは」
被爆体験者を代表して発言した岩永千代子さんです。9歳の時、爆心地から10.5キロの場所で閃光と爆風を浴びました。歯茎から出血し顔が腫れ、40代で「甲状腺」の異常を指摘されました。2007年から続く裁判の原告団長をつとめ聞き取りを続けてきました。

「亡くなった…」「腹が膨れて死んだ…」「兄弟2人白血病とかガンばっかりとかね…なんでやろうと思ったんですよね」
原爆投下後、広島で「黒い雨」が降ったように長崎では「灰」が広く降り注ぎました。

被爆体験者・林田富雄さん(85):
「燃えかすが来たんですこっちに。灰の山、農作物は灰の山」

被爆体験者・松田宗吾さん(90):
「雪の降るごと灰は空暗くなるように降ってきた」
原爆の灰や雨を浴びて体がおかしくなった、死んだ人もいるという訴えはもう半世紀続いています。長崎市も独自に証言を集めて国に被爆地域の是正を求めてきました。
その中で国が作り出したのが「被爆体験者制度」でした。被爆体験のトラウマが原因で病気になった可能性があるとして精神疾患に関連する医療費を助成するものです。同じ動きは広島でもあったといいます。

広島「黒い雨』被害者・高東征二さん(83):
「広島でもあったんよ。精神的な問題にすり替えようとしたけんそれは違う。なんで癌で精神科行かないといけないのか」








