険しい山を登り始めておよそ1時間半
工藤寛さん「このパーツ、あった」
工藤さんが去年見つけた大きな残骸が姿を現しました。
「ターボチャージャー」と呼ばれるB29のエンジンの一部です。


在日 アメリカ陸軍・ジョシュア・ガイガー少佐「まず最初に、残されたものを見て、墜落の衝撃がどんなに激しかったものかと感じました。こんな重い部品を、見つけて引き上げて、ここに保存してくれたことは簡単なことではないと思います。地元の皆さんの歴史に対する思いを深く感じました。」
工藤さんは部品を運び出す前に、ガイガー少佐らを墜落現場に案内しました。

工藤寛さん「あの辺残骸です。」「ここがぶつかったとこ、残っていると思います。当時のあれが。」
現場周辺には多くの残骸が。
在日 アメリカ陸軍・ジョシュア・ガイガー少佐「今も戦争のときからの残りもの残っている物品もある」
若くして命を落としたアメリカ兵12人を追悼しました。
在日 アメリカ陸軍・ジョシュア・ガイガー少佐「軍の同盟だけじゃなくてほんとに人間関係、同じ価値観に基づいて、そのような関係があると思います。工藤さんが、毎年、このようなリスペクト見せてくれて、ほんとにありがとうございます。今日、集まってくれてほんとにありがたいと思います。」

工藤寛さん「墜落以降、軍隊関係の方が見られたのはきょうが初めてです本当に感謝しております。これを機に我々もいつも彼らのことを忘れることなく、セレモ二ーを続けていこうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。」
そして、重さ70キロ以上の部品を担いで下山します。

工藤さんら地元関係者だけで運び出す予定でしたが、ガイガー少佐らも協力しました。
「ゆっくりゆっくりゆっくり」

工藤寛さん「山にあればいずれ朽ちて話ももちろん誰も知ってる人いなくなるんですけど、麓に置いておけば触りながら語り継いでいくこともできるかなと思ってます。」

1時間以上かけ、無事、下山しました。

在日 アメリカ陸軍・ジョシュア・ガイガー少佐「現役のアメリカ軍人として、自分たちの先輩が命を落としてしまったことに思いを馳せました。こういったことを語りついでいくことが非常に大事ですし、皆さんに大きな感謝を申し上げたい。」

日米で変わらない思い。ともに戦争の歴史を後世に語り継いでいきます。
工藤寛さん「これを一つの題材にして毎年、平和祈念祭を引き継いでいきながら、次の世代にこういうことがあったんだということと、お互い日米の交流の一つの絆になれば、今日はいい日だったと思ってます。」
