終戦の直後、アメリカ軍の爆撃機B29が救援物資を届ける途中、高千穂町の山に墜落し搭乗員12人が命を落としました。
その歴史を後世に伝えようと長年、機体の残骸の回収作業を続ける男性がいます。今月、山での回収作業に在日アメリカ兵3人が初めて同行。その様子に密着しました。
在日のアメリカ兵3人が初めて同行
工藤寛さん「戦争が終わって、国に帰れる予定だったアメリカの兵士たちが、不幸にしてこの私が好きな山の中で亡くなったのを、語り継いでいきたいなとは思っています。忘れないように」
元宮崎県庁職員の工藤寛さん69歳。


自身の出身地、高千穂町の山に埋もれていた戦争の歴史を、およそ35年にわたってひも解いてきました。
終戦直後の1945年、8月30日。アメリカ軍の爆撃機B29が、最後の任務で捕虜収容所へ救援物資を届ける途中、高千穂町にある標高1644メートルの親父山に墜落。


搭乗していた20代から30代までのアメリカ兵12人の命が失われました。
今月26日、工藤さんは、ともに活動するメンバーらと共に親父山へ。
今回、その登山に在日のアメリカ兵3人が初めて同行しました。


工藤寛さん「去年、山で大きな(B29の)残骸を見つけたので、今日はアメリカ兵に声をかけて山の中まで一緒に降ろそうと」
在日 アメリカ陸軍・ジョシュア・ガイガー少佐「アメリカと日本の関係も詳しくわかることができるし米陸軍の軍人として、このような経験も珍しいから、本当にありがたいと思います。」
