「多様性とLGBTQ」齊藤さん親子の講演会

今月15日、齊藤さん親子による講演会が宮崎市で開かれました。


テーマは「多様性とLGBTQ」。
千代さんが、わが子の心の葛藤について直接話を聞いたり、自分の心境を話したりするのは実はこの日が初めてです。

(齊藤夕眞さん)
「家族にはうそをつきたくない。できれば理解してほしいという思い。自分の人生だし、自分らしく生きたいという自我が混ざった複雑な気持ちだった。自分で直接いう勇気はなかったので手紙でカミングアウトした」


一方、千代さんは、『ものわかりのいい親のふりをしよう』と自分に言い聞かせていたと語りますが…

(母・齊藤千代さん)
「女性として結婚して子どもを産んで、普通の幸せな世間一般的な生活を思い描いているのがあったので、それも自分の子どもに当てはめて、どうしても考えてしまう部分があったので、そのカミングアウトされたときには、そういうところも崩れていくというような思いがあって、それもショックだった」


母親としての正直な気持ちを打ち明けました。

それから、千代さんは、悩みから救ってくれたのは、家族の意外な反応だったと話しました。

(母・齊藤千代さん)
「『実はあかね、こうだって』という話をした。そしたら『やっぱりか』とお兄ちゃんは言った。弟は『俺は産まれてこの方、自分に姉貴がいるなんて思ったことない』と。それほど家族が深刻にズトンとならなかったのでそれは救いでした」

『ありのままでいていいよ』と『そのままでいなよ』

日本で13人に1人が当事者といわれる性的マイノリティ。
家族がどう向き合っていくのか、千代さんと夕眞さんは、次のように話します。

(夕眞さん)
「『ありのままでいていいよ』と『そのままでいなよ』という感覚が、たぶん、自分に寄り添ってくれていたという結果になっていたのかなと思う」
(母・千代さん)
「そう、そんなの大げさないい母親ではなくて(これから)思ったようにやってもらえればいい、自分の信念に基づいてやってくれれば」

※MRTテレビ「Check!」2月20日(月)放送分から