絶対に死んじゃダメなんだよ、君たちは
講演の最後に、米村さんは娘を亡くして15年目に妻が書いた手紙を読み上げました。
その中には
「ちいちゃん、もう14年も会ってないよね。今もしどこかで生きていられたらどんな旦那様とどんな子供たちと出会えていたのかな。あの男はちいちゃんだけを殺したのではない。ちいちゃんの子供も、そのまた子供も、その次の子供も、無限に殺した。なんだかんだ言いながらお母さんはもうちいちゃんの3倍も生きてしまいました。できることならちいちゃんの未来のため、お母さんの命と変わってあげられればよかったといつもいつも思います」
という言葉がありました
手紙を読み終えた米村さんは、こう締めくくりました。

「3倍も生きたことを後悔し、今生きていることを罪と思うような人生ってないからね。その鍵を握っているのは、君たちが持っているたった一つの命だからね。この手紙を書いたようなお母さんに、君たちのお母さんをしないでね。絶対に。孫が生まれたことを辛いと感じるようなお父さんを作らないで。だから絶対に死んじゃダメなんだよ、君たちは」
「僕の話を聞いて少しでも心に残ったら、信号機の渡り方を考えよう。お父さんとお母さんと話そう。命を大切にしよう。そう思ってくれた瞬間、僕はちいちゃんが生き返ると考えています。だからこれから先、色々なこと、色々な大変なことが生きているとあると思います。ですけどその時にちょっとだけ思い出してくれたら嬉しいです。ちいちゃんを生き返らせてあげてください。それが私のお願いです。」







