活発な火山活動が続く、霧島連山の新燃岳について、宮崎県内や鹿児島県で降灰も続く中、15日は、専門家2人が上空から火山灰の堆積状況を確認しました。

こちらは15日午後4時半すぎの新燃岳の様子。灰色の噴煙が勢いよく上がっています。

新燃岳では断続的に噴火が継続していて、15日も正午すぎ以降、噴火が確認されています。

噴煙は午後2時すぎに400メートルまで上がり、北東方向の高原町や小林市の方へ流れています。

こうした中、15日は、国土交通省九州地方整備局が、宮崎大学の清水收教授と、鹿児島大学の地頭薗隆名誉教授とともに上空から火山灰の堆積状況を確認。

今月9日と10日の雨の影響で、新燃岳と中岳の真ん中あたりを流域とする渓流で浸食が起こり、その土砂が下流に流れている状況が確認できたということです。


また、火口の近くのほとんど植物が生えていないところに火山灰が堆積していて、土砂が流出しやすい状況になっているということです。


(宮崎大学農学部 清水收教授・砂防学)
「強い雨でなければそんなに心配することはないのかなと思うが、同時に、やはり強い雨が降ると、もっと土砂流出が大きくなるだろうと容易に想像できるので、それに備えた対策を事前に打っていく必要がある」


新燃岳の噴火警戒レベルは、「入山規制」の「3」が継続中で、気象台は、火口からおおむね3キロの範囲で大きな噴石などに警戒を、また、爆発による空振で窓ガラスが割れるなどの被害が出るおそれもあるとして、注意を呼びかけています。