およそ30万頭の牛や豚が殺処分された家畜伝染病の「口蹄疫」の発生から15年が経ちました。
当時を知る関係者や宮崎県内で進む「クリーンな宮崎牛」をPRする取り組みを取材しました。
生産者を納得するまでお互い涙を流しながら
20日、都農町で行われた献花式。
畜産農家やJA職員が畜魂碑に花を手向けて、犠牲となった家畜を供養しました。

JAみやざき尾鈴地区本部畜産部の黒木秀一部長も出席した1人です。
(JAみやざき尾鈴地区本部畜産部・黒木秀一部長)
「もう15年経ったんだなと思いながら、当時を思い出すきっかけになる4月20日ですね。忘れてはならない日にちかと思います」

2010年4月20日、都農町で1例目が確認されたあと、爆発的に広がった口蹄疫。
感染した牛や豚は殺処分。
それでも感染拡大はおさまらず、感染していない家畜もワクチンを接種したうえで殺処分されました。

現在、川南と都農の牛農家と豚農家を統括する立場にある黒木部長。
当時は、JA職員として、殺処分現場での作業や農家の説得にあたりました。

(JAみやざき尾鈴地区本部畜産部 黒木秀一部長)
「生産者を納得するまでお互い涙を流しながら、もう、どうしようもないということを伝えて、強制的になりますが、殺処分した思いがありますね」
