今月8日に日南市で震度6弱を観測した地震により、宮崎県内では住宅の損壊や落石による通行止めなど多くの被害が出ました。
発生から1週間、地震の影響、そして、復旧の動きなどをまとめました。
ー今月8日午後4時43分地震発生ー
(視聴者・車内)「え?何?地震?」
マグニチュード7.1、最大震度6弱を観測した今月8日の地震。
県内には一時、津波注意報が発表され、各地で多くの人が高台に避難しました。
(避難した人)
「めっちゃ揺れましたね。家の家具とかが全部落ちてきて、玄関前も靴とかが散乱して、すぐには逃げられない状態でした」
一方、空の便では欠航が相次ぎ、宮崎空港で夜を明かした人もみられました。
また、今回の地震では、初めて南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」が発表され自治体が対応にあたりました。
門川町は町民に対し、防災無線で避難経路や備蓄の確認などを呼びかけ、日南市では海水浴場が遊泳禁止に。(15日から再開)
「臨時情報」により、日ごろの備えの再確認が呼びかけられ、宮崎市のホームセンターでは、防災グッズなどの商品が品薄状態となりました。
(買い物客)
「(売り場が)がらんとしてるからびっくりした」
(マンションの住民)
「うわぁ…全部出てる…食器も割れてる…」
これは宮崎市のマンションの11階で撮影された地震直後の様子です。
(マンションに住む女性)
「食器が飛び出してきたりとかだったからリビングにいたら危ないなと思って、玄関の方は何もないので、3人で玄関で揺れが収まるのを待っていた」
80枚ほどお皿やグラスなどが割れたというこの部屋に住む女性は改めて、備えの大切さを痛感したと話します。
(マンションに住む女性)
「無事だった大きな食器類は和室の椅子の下に入れて、揺れても動いたりとか割れたりしないように移動させている。いつ地震が来るかわからないと思うので、玄関にスニーカーと靴下おいて、いつでも外に出られるようにしています」
また、夏休み中に発生した今回の地震。県内の観光地でも被害が多くみられました。
鵜戸神宮では石灯籠が倒れ、参道で約20メートルの地割れが。
サンメッセ日南では、一日に訪れる客は例年のお盆シーズンと比べて3分の1程度に。
一方、日南市宮浦の国道220号では、岩の塊が100メートルの高さから落ち、現在も全面通行止めとなっています。
ただ、復旧に向けた動きも各地でみられました。
日南市の一部地区では水道水のにごりが続いていましたが、13日、すべて解消されました。
(渕 雅顕 記者)
「日南市のこちらでは、ボランティアの人たちが剥がれ、落ちた瓦を運び出しています」
屋根の瓦が剥がれ落ちるなどの被害が出た住宅では、ボランティアによる片付け作業が進められました。
(ボランティア)
「困っている人がいたらと思って、力になれたらと思ってエントリーしました」
県内に様々な被害をもたらした地震。一方、県民の防災意識も高まった1週間となりました。