洪水緩和という付加価値をつけることで水田の価値は上がる

吉川教授は今後、農家が参加しやすい仕組みが大切だとして、耕作放棄地が増える中、「田んぼダム」が水田の新たな付加価値になると話します。

(新潟大学農学部 吉川夏樹教授)
「今までは、水田であればお米を作るという目的のためにのみあったわけだが、それに新たにこの洪水緩和という付加価値をつけることにより、水田の価値は上がる。だから、使える水田はできるだけお米を作るだけじゃなくて、洪水緩和として役立てていく」

年々、激甚化する水害。
宮崎県内でも今後、新たな対策として「田んぼダム」の取り組みが広がっていきそうです。

(宮崎県南那珂農林振興局農村整備課 相良道臣さん)
「流域の治水にあらゆる分野のあらゆる関係者が一体となって取り組む中で、(田んぼダムで)農業の持続的なことが図られて、『田んぼダム』の取り組みも、今後より一層、増えていければいいと思っています」

【参考】
従来の水害対策より低コストで効果が期待できる「田んぼダム」ですが、気になるのはイネへの影響です。
影響のない高さまでしか、水はたまらないということです。
そして、20年以上、「田んぼダム」に取り組む新潟県でも、イネへの影響は出ていないということです。

※MRTテレビ「Check!」6月21日(金)放送分から