夏らしい昆虫の話題です。
こちら、宮崎県内で発見されたある昆虫なんですが、実はオスのノコギリクワガタなんです。

オスのクワガタといえば大きなあごが特徴ですが見当たらないですね。
この珍しいノコギリクワガタが、宮崎市の県総合博物館で展示されています。
こちらのノコギリクワガタ。トレードマークの大きなあごが見当たりません。
よく見ると、頭の部分に、小さなあごが確認できます。

その正体は・・・。
(宮崎県総合博物館 竹下隼人さん)
「頭が子どもになっていて、体が大人になっている珍しいクワガタ」
県総合博物館によりますと、このクワガタは幼虫時代の頭の皮をかぶったまま成虫になったとみられるということです。

(宮崎県総合博物館 竹下隼人さん)
「サナギになる際に普通はあごが成長するが、それが成長せずにサナギになってしまって、普通、そういった個体は野生ではあまり生きていくことが難しい。ただ、このクワガタは野生で頑張って生きて、そして大人まで立派に成長しているというところがとても珍しい」

このクワガタを見つけたのは、宮崎市田野町の藏屋樟真くん(5歳)です。
(藏屋樟真くん・5歳)
「何か変だと思った、(捕まえたのは)育ててみたいから」
クワガタやカブトムシが大好きな樟真くんは、先月9日、家族と一緒に昆虫採集に出かけ、都城市山之口町の道の駅でこのクワガタを見つけました。

(樟真くんの父 藏屋勇二郎さん)
「『パパ、クワガタがいるよ』って呼ばれて、私も『クワガタかな?』と覗いたら、顔の形状が違うので、最初は半信半疑な感じで捕まえた。私どもが育てるより地域の方々のお子さんに見ていただきたいという気持ちで寄贈した」

自然界をたくましく生きてきたこのクワガタは、来月11日まで県総合博物館で展示されています。