北前船の寄港地・三国では街の遺産を活用
福井県坂井市三国町。三国湊とも呼ばれるこの地域は、九頭竜川の河口に位置し、かつては北前船の寄港地として栄えました。

記者
「北陸新幹線の開業に向け、ここ三国では、この街並みを活かして観光客を呼び込むための取り組みが進められています」
Actibaseふくい 樋口佳久社長
「この地域にもともとある財産・リソースをうまく活用して、この地域ならではの観光というものを作り上げていく。そういった意味から言うと、この街にはかぐら建てを中心とした非常に重要な財産があるので、これをうまく活用して観光客の皆さんに楽しんでいただく」
町家再生の取り組みを進めるActibaseふくいは、地方創生を目的にNTT西日本をはじめ、地元の金融機関やマスメディアが出資して去年、設立されました。その取り組みのひとつ“オーベルジュほまち三國湊”は、町家11棟を改装しますが、古い建物だけに苦労も多いようです。

Actibaseふくい 樋口佳久社長
「改修といいながらほとんど潰さざるを得なかった。耐震構造から言うと。蔵は残せたが他はほとんど潰さざるを得なかった」
11棟のうち1棟は、多くのレストランをプロデュースしたフレンチ料理のシェフ・吉野建さんを迎え、地元の食材を活用したレストランに。
Actibaseふくい 樋口佳久社長
「これ1軒なんですけど、結構大きいお宅なので2分割、2組が入れるようになっている。ここから入って1階、2階を楽しむ。もうひとつ部屋があってここから入っていただいてあの奥、左手に曲がった所に玄関を作って奥側で1階、2階」

残りの10棟は、客室を18室設けた分散型の宿泊施設として、ゆったりと過ごせるよう寝室以外のスペースも広くとられます。施設は、新幹線開業に先がけて来年1月28日にオープンします。
Actibaseふくい 樋口佳久社長
「もともとの目標である通り、インバウンドを中心としたお客様にこの三国港をしっかり知っていただいて、楽しんでいただきということを突き詰めていきたいと思っている」
新幹線を見据えた誘客への取り組みは、県境を挟んで隣り合う加賀市でも進んでいます。