そのオリンピック出場権はまず、指定された大会で日本陸連の設定記録を突破しなければいけません。その記録を突破した選手だけが次の選考レース、MGC=マラソングランドチャンピオンシップに参加できます。

そのMGCにつながる「第53回防府読売マラソン」が去年12月、山口県防府市で開かれました。大会には世界選手権出場経験のある川内優輝選手らトップランナーも参加しました。福村選手は前日に山口県に入り、調整を行いました

牛田アナ
「緊張してます?」
福村選手
「緊張はそんなにしてませんね。2時間あるのでレース自体もスタートはスロースタートという感じで」
牛田アナ
「金沢マラソンで優勝した時のいい感覚っていうのは残ってますか?」
福村選手
「そうですね。ありますあります。やってきたことはひとつずつ積み重なっていくので」

プロランナーとはいえ、レースの準備は自分で行います。給水ボトルは現地の100円ショップで購入。その容器とは?

福村選手
「ドレッシング容器を毎回7本ほど買って」

宿舎で翌日のレース準備

12月4日大会当日です。金沢マラソンを制して弾みをつけたその姿は、どこか自信に満ちていました。

「第53回防府読売マラソン」10時40分。福村選手は川内選手ら有力選手のすぐ後方からスタート!

有力選手の後ろからスタート

福村選手にとって、パリオリンピック出場にむけた最初で最大のチャンスとなった防府読売マラソン。MGCの出場をかけて、ここで好成績を残せば目標に大きく近づきます。

福村選手は序盤から積極的な姿勢を見せ、先頭集団に食らいつきます。福村選手、最大の強みは、ストライドを生かした伸びのある走り。積極的な走りで5キロ通過時点ではトップ集団に食らいつきます。その後前半は目標を上回るペースで、好タイムが期待されました。