村本義雄さん(100)(羽咋市内での講演会で)
「毎日トキの事を思ったら脳みそはそれなりに動いとるし、ボケないんじゃないかと思ったりね。」

今年4月に100歳を迎えた村本さん。「もう一度、国のために」と復員して以来心血を注ぐのが、国の特別天然記念物・トキの保護活動です。


「パッと広げたら、羽の裏が真っ赤になってお日様に輝くとぴかっと光る。ワ~綺麗な鳥やと。トキを大好きになった、それは小学校の頃です。そして今100歳になるまでその気持ちがあるんです」

生息地の中国にはこれまで20回以上訪問。日中政府の関係にひずみが生まれようとも、草の根の活動で友好関係を地道に築いてきました。


村本義雄さん(100)
「日本政府が中国へ行ってトキを譲って下さいといっても駄目です。けんか腰ですから。『民間交流』というやり方で、私は20回行きました」

異国の戦地から何とか生きながらえた命で叶えたい、村本さんの長年の夢。来年に予定されている、能登でのトキの放鳥です。


「もうしばらく、せっかくトキの世界に踏み込んだんですから。せめて羽咋の上空をトキが飛ぶ。それを見て、天寿を全うしたい気持ちに変わりありません」